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[ 2017.02.14 ]

下肢慢性動脈閉塞症に対する血管新生遺伝子治療[血管外科]
前原喜彦教授、古山正助教(血管外科)と米満吉和教授(薬学研究院)の共同研究開発グループは、下肢慢性動脈閉塞症へのRNA遺伝子治療製剤の開発を進めています。国産技術である組み換えセンダイウイルスベクターを用いた世界初の先行研究では、本剤の安全性が確認され、さらに再現性の良い歩行機能の持続的改善効果が示唆されました。先行研究の成績は英文原著論文として公表されています(Molecular Therapy 2013, 21:707-714, Scientific Reports 2016, 6:30035)。

血管新生遺伝子治療とは
足にも動脈硬化が起こります。動脈硬化によって足の血管が狭められることで、「歩いたら足が痛い:間けつ性跛(は)行」「じっとしていても足が痛い(安静時疼痛)」「足の指が黒くなっている(虚血性潰瘍/重症虚血肢)」などさまざまな症状がでてきます。重症虚血肢になると臨床的に明確な効果のある治療薬はなく、予後は不良とされています。

そこで、血管新生遺伝子治療では血管が詰まることによって血流不足となった部位へ、新しい血管を作ることを促す血管新生遺伝子を筋肉注射で導入します。

本院では、FGF-2遺伝子を発現する組み換えセンダイウイルスベクター(DVC1-0101)を日本発・世界初の細胞質転写型RNAベクターとして使用しています。

現在実施中の医師主導治験

本院の血管外科ではDVC1-0101を用いた医師主導治験を実施しています。対象は高度間けつ性跛行(最大歩行距離260m以下)を発症した下肢慢性動脈閉塞症の方(虚血性潰瘍、人工透析中、バージャー病は除く)です。

本治験は第Ⅱb相並行群間二重盲検試験で、安全性が確認されている二用量(低・高用量)かプラセボのいずれかに無作為に割り付けられ(各群10例=計30例)、最大6か月まで歩行機能検査などが実施されます。歩行機能改善が不十分あるいは対側肢の跛行がある場合は、実薬の再投与を行い、倫理性を担保すると共に、より詳細な効能データを得るデザインとなっています。

2014年10月に治験を開始し、現在 7例の投与が完了しています。2016年度からは松山赤十字病院(血管外科:山岡輝年先生)も本治験に参加しています。



本治験はAMEDならびに九州大学ARO次世代医療センター(臨床研究中核病院)の支援を得て実施されています。

【詳細情報

本臨床研究の情報は、登録番号UMIN 000014926(日本)
大学病院医療情報ネットワーク研究センターのホームページに、NCT02276937(米国)ClinicalTrials.govに公開されています。


被験者を募集しています
該当する患者さんをご紹介いただく場合は、以下のいずれかにご連絡ください。


【臨床研究実施診療科】
九州大学病院 血管外科 
古山 正(助教、治験責任医師)
連絡先: 092-642-5466

【臨床研究実施支援】

九州大学大学院薬学研究院 
吉田 久美(特任助教、プロジェクトマネージャー)
連絡先: 092-642-4777

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