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病院からのお知らせ 2019年07月11日 心臓血管外科 MICS/ダビンチチーム

心臓血管外科でダビンチⅩiを用いた福岡県初の僧帽弁形成術を実施しました。

九州大学病院が新たに導入した手術支援ロボット(ダビンチ Xi)を用いて、本院初の手術を2019年6月27日に心臓血管外科の塩瀬明教授の執刀で実施しました。
現在、ダビンチなど手術支援ロボットで認可されている手術は、心臓外科、泌尿器科、腹部外科、呼吸器外科、婦人科領域に限定されており、心臓外科領域では、胸腔鏡下弁形成術(おもに僧帽弁形成術)が2018年度診療報酬改定で保険認可されました。

今回の手術を実施するにあたって、私たちは低侵襲心臓手術(MICS)チームを立ち上げ、胸腔鏡下での僧帽弁を形成する手術を、患者さんの安全を最優先に実績を積み上げており、小さな手術創(傷)で確実に手術を行って、患者さんの身体の負担を軽減し、より早期に社会復帰できるように取り組んできました。
その手術に準じる形で、このたびダビンチXiを用いて僧帽弁形成術を行いましたが、狭い手術野であっても高性能3Dモニターを用いたダビンチXiは、塩瀬教授の指先の細かい動作に緻密に追従し、胸腔鏡下の手術よりも極めて正確で確実な手術操作を行うことができました(図1、2)。
胸腔鏡下手術と比べて、①心臓内部の3Dカメラでの観察が非常に鮮明なこと、②ロボットアームの関節可動域が非常に広いことと、指の震えの影響が全くないことから極めて正確に手術操作ができることが大きなメリットです。

今後、より多くの患者さんに安心してダビンチ手術を受けていただけるように体制を整えていますので、ぜひご相談ください。(連絡先:九州大学病院心臓血管外科 MICS/ダビンチチーム TEL 092-642-5557)
  • (図1)コンソールで操作中の塩瀬教授

    (図1)コンソールで操作中の塩瀬教授

  • (図2)ダビンチXiでの弁輪形成

    (図2)ダビンチXiでの弁輪形成