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病院からのお知らせ 2023年01月24日 消化管外科

【プレスリリース/研究成果】リキッドバイオプシーが大腸がん術後の再発リスク測定に有用であることを確認-世界最大規模の前向き研究により術後補助化学療法の個別化を目指す-

2023年1月24日
国立研究開発法人国立がん研究センター
国立大学法人 九州大学

発表のポイント
  • CIRCULATE-Japan(サーキュレートジャパン)*1における世界最大規模の前向き研究の結果、外科治療が行われる大腸がん患者さんに対するリキッドバイオプシー*2の有用性が明らかになりました。
  • 術後4週時点における血中循環腫瘍DNA*3の結果と術後再発のリスクが強く関連しており、その時点で血中循環腫瘍DNA陽性であっても、術後補助化学療法により再発リスクが低下することがわかりました。
  • 研究の結果、術前・術後に血中循環腫瘍DNAを測定することで、再発リスクに応じた術後補助化学療法の個別化に繋がることが期待されます。
用語解説
*1 CIRCULATE-Japan(サーキュレートジャパン)
最新のリキッドバイオプシー解析技術を用いて、外科治療を受ける患者さんの術後再発リスクを高精度に推定し、より適切な医療を提供することを目的としたプロジェクト。

*2 リキッドバイオプシー
患者さんの血液を用いてがんのゲノム異常を検出する検査。血液検査で繰り返し測定可能であるため、身体に負担が少なく、がんの再発をより早期に発見できることが期待される。

*3 血中循環腫瘍DNA
血液中にごく微量に存在するがん由来のDNA。