下顎骨偏位症例における顎関節関節円板転位に寄与する顎顔面形態の三次元的探索
顎関節の関節円板の転位(あごの関節のクッションのずれ)があると、口が開けにくくなったり、関節の部分で音が鳴ったりすることがあります。このような不快な症状をきたす関節円板の転位は、下顎骨偏位(下あごが横方向にずれている状態)の患者さんで多く認められます。そこで当科では、下顎骨偏位の患者さんの顎顔面形態を三次元的に調べ、関節円板転位に関わる顎顔面形態の特徴を調べています。
歯列模型並びにパノラマX線写真および側面頭部X線規格写真を用いた九州大学病院矯正歯科における矯正治療結果の評価
治療の質を向上させるため、当科では治療結果の客観的評価を行っています。その一つが、Objective Grading system (OGS)と呼ばれる、歯を動かす矯正治療が終了した時の歯列模型と、パノラマX線写真(口全体を写すレントゲン写真)を点数化し評価する方法です。また、初診時に側面頭部X線規格写真(横方向からの頭がい骨のレントゲン写真)上で立てた治療目標と、治療後の側面頭部X線規格写真との比較により、治療目標の達成度の評価も行っています。
下顎前突症患者における筋機能MRIおよび31P-MRSを用いた咀嚼筋疲労の分子イメージング
咀そしゃく筋とは、食べ物をかみ砕き、味わう上で大変重要な機能を発揮する顔の筋肉を指します。また、連続的な動作による筋肉のパフォーマンスの低下は筋疲労と呼ばれ、咀しゃく筋疲労のメカニズムを知ることは現代人の生活の質(QOL)の改善に向けた重要な研究課題の一つであると考えられます。そこで当科では、MRIやMRSというイメージング技術を用いて、東北大学、福岡歯科大学と共同して咀そしゃく筋の疲労のメカニズムを解明する研究を実施しています。
一般矯正患者および顎変形症患者の歯科矯正治療前後におけるQOL変化
矯正治療を希望される患者さんの中には、顎(あご)の機能の問題だけでなく、心理的な悩みを抱えている場合も多く見られます。このような患者さんにおける矯正治療によるQOLの改善度の評価は、患者さんの視点に立った治療結果(アウトカム)の評価として重要です。当科では、一般矯正治療患者さんと顎変形症患者さんを対象とし、矯正治療のQOL改善に対する貢献度を明らかにするための研究を行っています。
その他の研究内容については下記のリンク先を参照してください。
http://www.ortho.dent.kyushu-u.ac.jp/research/