研究と教育 顔面口腔外科

基本概要

外来窓口 北棟5F
初診日 月-金
再診日 月-金
ご連絡先 092-642-6450
ホームページはこちら

研究

基礎研究
1.IgG4関連疾患とシェーグレン症候群の病態解明

IgG4関連疾患は、本邦から提唱された新しい疾患概念で、高IgG4血症と多臓器へのIgG4陽性形質芽細胞の湿潤と線維化を特徴とします。その発症メカニズムは不明な点が多いですが、唾液腺もその標的臓器の一つであることから、他施設と共同で高度な解析を進めており病態解明に取り組んでいます。また、口腔乾燥症状が主な症状の一つであるシェーグレン症候群も主要な唾液腺疾患の一つです。これは唾液腺や涙腺が障害される自己免疫疾患であり、障害を引き起こす自己抗体を同定し、診断やバイオマーカーへの応用、新規治療法の確立を目指しています。
 

2.顎骨骨髄炎における骨免疫制御機構の解明

顎骨骨髄炎は難治性の骨炎症性疾患であり、一旦発症すると疼痛や炎症の波及により、著しくQOLを低下させます。放射線治療や薬剤に関連した骨髄炎(薬剤関連顎骨壊死)などは治療や管理に注意を要する主要な口腔外科疾患です。炎症による骨免疫機構の破綻が背景にあると考え、骨芽細胞が担う骨代謝に着眼した骨免疫制御機構の解明に努めています。

臨床研究
顎変形症~顎矯正手術による気道トラブルの因子解析~

顎変形症に対する外科矯正手術により、術後の鼻閉や鼻中隔湾曲などの鼻腔トラブルや気道の狭小化による睡眠時無呼吸症候群を発症する可能性があります。そこで、当院耳鼻咽喉・頭頚部外科と連携し、鼻腔・起動トラブルのリスク因子を抽出することで、合併症の防止に繋げる研究を行っています。これにより、合併症に配慮した術式の選択など臨床応用が期待できます。
臨床研究 顎変形症
臨床研究 顎変形症

教育

歯科学生・初期研修歯科医の皆さん
皆さんは口腔外科にどのようなイメージを抱いていますか?

智歯抜歯、口腔癌、骨折などの外傷、顎変形症や口唇口蓋裂などの手術を行う診療科でしょうか?手術で朝も早いし、入院患者さんがいるから夜も遅くなり大変そうだし、一般歯科診療が少なくて手が動くようにならないのでは…など、口腔外科を選択することに不安を抱くかもしれません。

確かに、一般診療の保存・補綴治療を行うことは少ないです。しかし、口腔外科は「口腔外科」と「口腔内科」の分野を広くカバーしています。「一口腔を診るのではなく、全身の一部として口腔領域を診る、そしてその患者さんの背景にあるものまで観察し、全人的に患者さんを診る」科です。出生前の胎児診断後の病状説明から始まり、出生直後から90歳を超える患者さんまで、さまざまな年齢層、疾患の患者さんを診ています。歯科医師の第一歩を踏み出す時にこのような環境で研鑽を積む事はこれからの歯科医師人生にとって大切な事だと思います。

初期研修医終了後、当科に後期研修医、または大学院生として入局すると、1年目は病棟、外来研修を半年ずつ行います。その後は、大学院で研究をしながら口腔外科研修を行う、後期研修医継続で口腔外科研修を行う、そして関連病院で口腔外科と一般歯科研修を行うなどの場合がありますが、いずれの場合も口腔外科認定医取得を目標に研修を行います。その後は、それまでに培った事を糧に、自分の歯科医師としての目標に向かいます。

現在、一般歯科を開業している先輩には口腔外科以外の領域でも全国的に有名な重鎮、中堅注目株と目されている先生も多数います。皆、当科で学んだ事を基礎としてそれぞれの道で活躍し、一般歯科を行う上でも当科で学んだことが大きかったと言っています。また、病院歯科で活躍する先輩や、大学で臨床研究を続けて教授になられた先輩も多数います。

当科は「来るもの拒まず」という科風で、多くの出身大学の歯科医師が集っています。また上も下もなく自由に意見を出し合って討論するという科風、On Offを使い分け、規律は守るが自由で楽しい科風は、初代教授から3代教授の現在まで引き継いだ伝統となっています。女性も働きやすい環境で女性歯科医師も多く、共働きの男性歯科医師も子どもの病気時の育児などで協力し合う、和やかな雰囲気も自負するところです。

歯科医師としての第一歩の研鑽を積む場として、そして「同じ釜の飯を食べた仲間」として末長く繋がっていく場として、当科へ入局する仲間を、私達は待っています。