研究と教育 口腔画像診断科

基本概要

外来窓口 北棟4F
初診日 月-金
再診日 月-金
ご連絡先 092-642-6471
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研究

臨床においては、口腔・顎骨・顔面・頸部領域のあらゆる疾患に対して、最先端の画像検査と正確な画像診断を行うことを基本方針とし、臨床研究もそれを反映したものとなっています。

CT診断、超音波診断、MR診断に関する研究を重点的に行っており、基礎から臨床の幅広い領域をカバーすることにより、定量的画像診断、総合画像診断という新しい画像診断の方向性を全国に先駆けて示してきました。特に、悪性腫瘍の画像診断に関する研究には力を入れ、CTで検出されるリンパ節に対し、超音波検査を追加することで正診率の向上を図り、口腔領域の悪性腫瘍に対する標準的な画像検査法のプロトコールを作成しました。それにより、より侵襲の少ない手術法の選択が可能となり、患者さんの生活の質(QOL)の向上にもつながりました。最近では、歯科用コーンビームCT、PET/CTなどを用いた新しい画像診断法が登場し、それらの特性や臨床応用に関する研究を行っています。さらに、急速に歯科領域にて普及してきている歯科用デジタル画像診断システムについても、種々の基礎的や臨床的研究を行ってきました。

歯科領域においても、画像診断の発達は治療法に大きなインパクトを与えてきました。治療に有用な情報を提供できるよう、さらに新しい診断法・診断技術を確立すべく、日々の研究を続けています。

教育

学部学生の教育は撮影、診断、見学の3つの実習から成り立っています。

撮影実習は、患者さんに対して口内法撮影とパノラマX線撮影が施行できることを目標に、模型を用いた撮影練習、学生同士で位置付けを確認する相互実習を経て、実際に臨床の現場で患者さん撮影を行います。当科ではすべての撮影は、イメージングプレートを用いてフィルムレス化しているため、効率のよい撮影練習が可能です。

診断実習は外来実習室のPCに代表的な疾患の単純撮影、CT像、MR像が多数ピックアップされ、学生はそれぞれの撮影について難易度の低いものから高いものまで約40症例ずつ診断することになります。特にCT像に関しては、データから任意断面の再構成画像や3次元再構成画像の作成なども行い、アクティブに診断ができるよう指導しています。加えて、各週に検査した症例のうちの1例を診断してカンファレンスで発表することや、模擬患者さんを設定した問診からの画像検査の選択・診断実習など、実際の臨床に即した実践力の基礎を養っています。

見学実習では、各種単純撮影、超音波、CT、MRIの検査見学を行い、各検査の特徴を体感できるよう配慮しています。

医局員は各種単純撮影、CT、MRIの診断の他、CBCT、唾液腺造影、超音波に関しては検査を施行し、かつ診断できるよう教育されます。当科は、日本歯科放射線学会認定の研修機関となっているため、2年以上の研修で認定医、5年以上の研修で専門医の研修資格を満たすことができます。