研究と教育 肝臓・膵臓・胆道内科

基本概要

外来窓口 外来3F
初診日 月-金
再診日 肝臓・胆道 月-金
膵臓・胆道 月・火・金
ご連絡先 092-642-5302
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研究

[肝臓疾患]

  • 急性肝障害の病態解明
急性肝不全は正常な肝臓が急速にかつ高度に破壊され、生命を維持することが困難になる病気です。最終的には肝移植が必要となることも少なくない疾患ですが、私たちは内科的治療で患者さんを救命できないか研究を続けています。これまで研究の結果、肝実質の血流障害が急性肝不全を発症する大きな要因の一つである事を見出しています。私たちは急性肝障害に対する治療のために当科に入院された患者さんの採血データや画像所見を用いて、肝実質における血流障害発生のメカニズムと病態に与える影響について解析する臨床研究を行っています。
 
  • 非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の発症機構の解明
近年の肥満やメタボリックシンドローム患者数の増大に伴い、常習飲酒家でないにも関わらず肝臓に異常に脂肪が蓄積する非アルコール性脂肪性肝疾患(non-alcoholic fatty liver disease: NAFLD)の患者さんが増えています。そのうち約1割は炎症や線維化が進行していく非アルコール性脂肪肝炎(NASH)と呼ばれる病態であることが知られており、最終的には肝硬変や肝がん発症に至ることも少なくありません。私たちはNAFLD治療のため当科にて加療を受けた患者さんの臨床データや肝生検の組織を用いて、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の発症機構の解明について解析する臨床研究を行っています。
他にもC型慢性肝炎に対する抗ウイルス剤の効果や肝細胞癌に対する化学療法の有効性等についての多施設共同臨床研究も進行中です。
 

[膵臓疾患]

自己免疫性膵炎および慢性膵炎、膵癌、膵神経内分泌腫瘍に関し、臨床研究を行っています。
自己免疫性膵炎の前向き追跡研究(多施設共同観察研究)、慢性膵炎による難治性疼痛に対する内科的インターベンション治療と外科的治療の比較解析(多施設共同前向き実態調査)、家族性膵癌登録制度の確立と日本国内の家族性膵癌家系における膵癌発生頻度の検討、がんと静脈血栓塞栓の臨床研究(多施設共同前向き研究)、治療切除不能進行性消化器・膵神経内分泌腫瘍の予後に関する観察研究(前向き・後向き観察研究)、局所進行膵癌を対象にしたmodified FOLFIRINOX療法とゲムシタビン+ナブパクリタキセル併用療法のランダム化第Ⅱ相試験、など

教育

初期研修では、入院を要する肝膵胆・消化管疾患の患者さんを主治医とともに担当します。疾患としては肝臓悪性腫瘍・肝臓良性腫瘍・急性肝不全・慢性肝疾患・消化管悪性および良性腫瘍・食道機能障害・炎症性腸疾患・膵悪性腫瘍・膵炎・胆道疾患などです。実際に患者さんを担当し、具体的な診療方針について主治医と1対1で相談し、できるだけ研修医の先生に実際の診療を体験してもらうよう心掛けています。こうして肝膵胆・消化管の診療を専門とした部門ならではの検査の進め方、治療の選択を自主的に学習することを目標としています。また、週に一度カンファレンスを行い、個々の症例の診療の疑問点に対して研究室全員で意見を出し合い解決することでさらに疾患への理解を深める場としています。なお、悪性疾患を診療する機会の多い当科では研究室一同、前向きに最新治療をしながらも、病状初期より患者さんや家族の苦痛の緩和を第一に考えるという積極的・緩和的医療の両立を心がけており、それを研修医のみなさんにも実体験してもらうことを目指しています。

初期研修終了後は、基本的には大学病院または関連病院で外来・病棟診療・内視鏡・超音波検査をはじめとした検査・治療に携わってもらいます。当研究室は中規模以上の中核病院で、肝膵胆・消化管疾患の診療で活躍する多数の医師を輩出しています。先輩医師の指導のもとで消化器病のスペシャリストに必須な診療知識や技量を学びます。その中で、専門医資格の取得もできるようプログラムしています。当科では、日本消化器病学会専門医、日本肝臓学会専門医、日本消化器内視鏡学会専門医、日本消化管学会胃腸科専門医、日本膵臓学会指導医、日本胆道学会指導医、の取得に必要な経験や知識を修得することができます。また、基礎研究や留学など個人の希望に沿って柔軟に対応し、消化器病のさまざまな分野で活躍する医師を育成しています。