循環器内科 内科系

基本概要

外来窓口 外来3F
初診日 月-金
再診日 月-金
ご連絡先 092-642-5371
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診療科紹介

循環器内科では、狭心症・心筋梗塞などの虚血性心疾患、心筋症・心筋炎などによる心不全、心房細動などの不整脈、大動脈弁狭窄症などの弁膜症、肺高血圧症、成人になった先天性心疾患、高血圧症、大動脈疾患などのすべての循環器疾患(心臓および血管の疾患)を診療しています。各疾患グループが専門的に診断し、高度・先進的な治療や薬物療法、心臓リハビリテーションなどを含めて患者さんにとって最善の治療をカンファレンスと教授回診で検討しながら、全人的な循環器診療を行います。

主な対象疾患とその治療

不整脈(心房細動、心房・心室頻拍など)

近年、高齢化に伴い増加している頻脈性不整脈の代表として心房細動、心房頻拍があげられます。心房細動は脳梗塞を含む血栓塞栓症や心不全をおこし、生活の質(QOL)を下げることが知られています。

薬物治療に加え、カテーテルを用いて原因となる領域を電気的に焼灼するカテーテルアブレーション治療を行うことで、不整脈の根治を目指しています。

虚血性心血管疾患(狭心症、無症候性心筋虚血など)

狭心症、無症候性心筋虚血は冠動脈の動脈硬化によって起こり、より重症な急性心筋梗塞と合わせて、生活の質(QOL)と生命予後を損うする疾患です。

動脈硬化の原因となる糖尿病や脂質異常症などに対する薬物療法とともに、心臓カテーテル検査(冠動脈造影)による病状の診断に基づき、適応のある患者さんには、冠動脈ステント留置などをおこなう冠動脈インターベンション治療を実施しています。

肺高血圧症(慢性血栓閉塞性肺高血圧症など)

肺高血圧症は肺動脈の血圧が上昇し、息切れや全身の浮腫などの症状を引き起こす難治性循環器疾患です。

血栓が肺動脈に詰まって起こる慢性血栓閉塞性肺高血圧症については、肺動脈をバルーンで拡張する経皮的肺動脈形成術によって治療ができるようになりました。心臓カテーテル検査によって肺動脈の血管造影や圧力測定に基づき、適応のある患者さんには、経皮的肺動脈形成術を行います。また、適応のある患者さんには、肺動脈拡張作用のある薬物治療を実施しています。

弁膜症(大動脈弁狭窄症など)

心臓には大動脈弁、僧帽弁、肺動脈弁、三尖弁の4つの弁がありますが、それらの狭窄や閉鎖不全(逆流)は呼吸苦を初めとする心不全症状や突然死の原因になります。特に加齢変性によって起こる大動脈弁狭窄症は高齢者に多い循環器疾患であり、失神、胸痛、心不全などを併発すると、その後の予後は極めて不良と言われています。

従来からの人工弁置換術(心臓血管外科実施)に加え、現在では超高齢者や重症肺疾患などの問題から開心術が困難とされる方にも実施可能なカテーテルでの人工弁留置術(TAVI)の実施が可能です。

心不全

心不全は心筋症、心筋炎、虚血性心疾患、弁膜症、不整脈、先天性心疾患など、すべての心疾患の終末像で、労作時の息切れや呼吸困難、臓器循環不全などにより、生活の質(QOL)と生命予後を損う病態です。

九州唯一の心移植認定施設である当院は、薬物療法や両室ペーシングといった一般的心不全治療に加え、左室補助人工心臓をはじめとする補助循環デバイス治療や、心臓移植を心臓血管外科と共同で行うことが可能です。ただし、その適応評価については、特殊かつ高度な判断を要するため、心不全グループが各疾患グループと連携し、診療にあたっています。

成人先天性心疾患

先天性心疾患は、およそ100人に1人の割合で発症するといわれていますが、手術成績の向上と共に、小児期を乗り越えたものの、成人になって心不全や不整脈といった諸問題に悩まされる方が増えています。

小児期に治療した弁をはじめとする各構造物に対するカテーテルを用いたバルーン拡張術や、心臓血管外科による再手術の適応評価を行い、集学的な治療を行っています。また、心房中隔欠損症に対しては、従来の開心術に加え、カテーテルを用いた欠損孔閉鎖術が可能となっています。

その他

入院診療では各疾患グループが主治医団として担当し、冠動脈インターベンション、不整脈に対する経皮的カテーテルアブレーション、重症心不全に対する補助人工心臓治療及び心臓移植管理、慢性血栓塞栓性肺高血圧症に対する肺動脈バルーン治療、弁膜症や先天性心疾患に対する構造的心疾患カテーテルインターベンションなど高度・先進的なカテーテルインターベンション治療に取り組んでいます。