研究と教育 呼吸器内科

基本概要

外来窓口 外来4F
初診日 月・水・金
再診日 月ー金
ご連絡先 092-642-5388
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研究

肺がん

呼吸器内科では、難治性のがんである進行期の原発性肺がんに対する個別化医療という時代の要請に対応するため、肺がん治療に精通した日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医5名をスタッフとして配置しています。これら充実したスタッフによる30を超える企業治験のみならず、当科独自の医師主導治験、更に医師主導臨床研究を数多く実施し、世界最先端の治療法開発を目指しています。ここでは当科独自の医師主導治験を一つご紹介します。

「進行・再発非小細胞肺癌を対象としたGAIA-102の第I/II相臨床試験」
免疫チェックポイント阻害剤に続く画期的な免疫療法の開発が、現在世界中で活発に行われており、抗腫瘍活性を有する免疫細胞を用いた細胞療法も有望な候補の一つです。我々の共同研究先である九州大学大学院薬学研究院革新的バイオ医薬創成学教室は、抗腫瘍活性を有する新規の免疫細胞として、ナチュラルキラー様細胞であるGAIA-102が有望であることを動物実験で証明しました。我々は、このGAIA-102単剤、及びペムブロリズマブとの併用による治療法のヒトでの安全性を確認する第1相試験を実施しています。

教育

世界保健機関 (WHO)は、2030年における死因上位10疾患予測として、呼吸器疾患である慢性閉塞性肺疾患、肺がん、下部呼吸器感染症の3疾患が含まれると発表しています。世界一のペースで高齢化が進む日本は、この潮流の最前線にいます。加えて感染症、アレルギー、腫瘍、閉塞性疾患、間質性肺疾患、急性期呼吸管理から緩和ケアと、呼吸器内科医が対応すべき疾患・治療は多様性に富むため、量と質の両面から呼吸器専門医のニーズは高まっていますが、専門医数が充足されているとはいえません。

この状況を改善するべく、九州大学病院呼吸器内科では、学生さんや研究医の先生たちにセミナーを通じて呼吸器内科の魅力を伝える活動を行い、呼吸器内科医として歩み始めた先生方には福岡県内の主要な総合病院と密に連携し、総合内科専門医、呼吸器専門医のみならず、アレルギー、がん化学療法、感染症の各サブスペシャリティ―領域の専門医を取得できる研修体制を構築し、将来の日本における呼吸器診療を支える医療者の養成に、継続的に取り組んでいます。

幅広い呼吸器疾患のどの領域に興味を持って専門性を深めていくか、また臨床での疑問を解決するべく大学院での研究に挑戦するか、呼吸器内科医として進むべき進路は多様に存在します。当科は、意欲に富んだ先生方を全力で応援する体制を整えています。我々と共に、明日の呼吸器医療を支えてくれる先生方のご参加を心よりお待ちしています。