研究と教育 呼吸器科

基本概要

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研究

肺がん

呼吸器科では、難治性のがんである進行期の原発性肺がんに対する個別化医療という時代の要請に対応するため、肺がん治療に精通した日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医5名をスタッフとして配置しています。これら充実したスタッフによる20を超える企業治験のみならず、当科独自の医師主導治験、更に医師主導臨床研究を数多く実施し、世界最先端の治療法開発を目指しています。ここでは当科独自の医師主導治験を一つご紹介します。

「既治療進行非小細胞肺癌を対象とした免疫チェックポイント阻害剤ニボルマブとベザフィブラート併用の第I相医師主導治験」
免疫チェックポイント阻害剤による抗がん作用を高める治療法の開発が、現在、世界中で活発に行われています。我々の共同研究先である京都大学医学部免疫学教室は、抗PD-1抗体の併用下において、同薬剤の標的免疫細胞であるTリンパ球の活性化を介して、抗腫瘍効果を高めることを動物実験で証明しました。我々は、このベザフィブラートを、抗PD-1抗体であるニボルマブと併用する治療法のヒトでの安全性を確認する第1相試験を実施しています。

気管支喘息

気管支喘息の治療は、吸入ステロイド薬の普及によってコントロール良好となってきています。しかしながら、コントロール不良な難治性、もしくはステロイド抵抗性である難治性喘息は、喘息患者の5-10%程度と報告され新たな治療法の開発が望まれています。

「難治性喘息患者に対する気管支サーモプラスティの有効性予測因子に関する検討」
難治性喘息患者に対する気管支サーモプラスティ治療(Bronchial Thermoplasty; BT)は、気管支内視鏡下に専用のカテーテルにて気管支表面を熱焼灼することにより、気道平滑筋量を減少させ、気管支の収縮を抑制することによって、喘息の増悪を抑制する新たな治療法です。

BT治療は、海外での治験のみでその有効性が確認され、わが国には2015年4月に保険収載・導入されました。わが国での臨床試験を経ず、治療導入が認可されたため、日本人での有効性およびその有効性予測因子の報告は未だないのが現状です。そこで、BT治療前後での喘息増悪頻度、臨床症状、他覚所見、検査所見、画像所見、治療内容を解析し、有効群と無効群とで比較検討し、BT治療の有効性予測因子を同定することが必要と考え、本研究を実施しています。

教育

世界保健機関 (WHO)は、2030年における死因上位10疾患予測として、呼吸器疾患である慢性閉塞性肺疾患、肺がん、下部呼吸器感染症の3疾患が含まれると発表しています。世界一のペースで高齢化が進む日本は、この潮流の最前線にいます。加えて感染症、アレルギー、腫瘍、閉塞性疾患、急性期呼吸管理と、呼吸器科医が対応すべき疾患は多様性に富むため、量と質の両面から呼吸器専門医のニーズは高まっていますが、専門医数が充足されているとはいえません。

この状況を改善するべく、九州大学病院呼吸器科では、福岡県内の主要な総合病院と密に連携し、総合内科専門医、呼吸器専門医のみならず、アレルギー、がん化学療法、感染症の各サブスペシャリティ―領域の専門医を取得できる研修体制を構築し、将来の日本における呼吸器診療を支える医療者の養成に、継続的に取り組んでいます。

幅広い呼吸器疾患のどの領域に興味を持って専門性を深めていくか、また臨床での疑問を解決するべく大学院での研究に挑戦するか、呼吸器科医として進むべき進路は多様に存在します。当科は、意欲に富んだ先生方を全力で応援する体制を整えています。我々と共に、明日の呼吸器医療を支えてくれる先生方のご参加を心よりお待ちしています。