研究と教育 血管外科

基本概要

外来窓口 外来4F
初診日 月・水・金
再診日 月・水・金
ご連絡先 092-642-5479
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研究

動脈硬化性疾患の原因究明や治療成績の向上、そして新しい治療法の開発は、我々の大きな目標です。大動脈瘤はリンパ球やマクロファージなどの炎症細胞が血管壁に侵入して、中膜と外膜のエラスチンやコラーゲンを破壊し、また、中膜平滑筋細胞が消失して血管壁が被薄化すると形成されるといわれていますが、その詳細は不明なままです。我々はマクロファージの遊走に腸内細菌が関与しているのではないかと考え、さまざまな研究を行っています。慢性動脈閉塞症に関しては、内皮機能が血行再建の開存率に関与していること、老化関連遺伝子BubR1が動脈硬化病変に対し抑制的に機能していること、血管新生遺伝子FGF-2は優れた血管新生効果を示すことなどを突き止めてきました。現在はFGF-2を用いた血管新生療法の治験(第IIb相治験)を行い、最終目標である遺伝子治療製剤の実用化が間近に迫っています

教育

当施設は、日本心臓血管外科学会専門医認定機構基幹施設、日本脈管学会認定研修指定施設、胸部大動脈ステントグラフト実施施設、腹部大動脈ステントグラフト実施施設、浅大腿動脈ステントグラフト実施施設、下肢静脈瘤に対する血管内レーザー焼灼術の実施施設であり、日本外科学会指導医、日本心臓血管外科学会修練指導医、脈管専門医、ステントグラフト指導医が常時在籍しています。

済生会福岡総合病院、九州医療センター、福岡市民病院、福岡東医療センター、小倉記念病院、済生会八幡総合病院、広島日赤病院、松山日赤病院、国際医療福祉大学などの関連病院と提携して、卒後10年程度で日本心臓血管外科学会専門医を取得できるようなシステムを構築しています。

また、血管外科は消化器・総合外科(第二外科)の一部門です。

消化器・総合外科(第二外科)は、100年以上の歴史のある教室で、「一に人格、二に学問」を教室訓とし、人格を磨き、社会に貢献できる外科医の育成に取り組んでいます。消化管外科(食道・胃・大腸)(2)、肝臓・脾臓・門脈・肝臓移植外科、呼吸器外科(2)、血管外科、乳腺外科(2)と外科で扱うほぼすべての分野を受け持ち、各疾患グループとも専門医による充実した指導体制を整えています。九州はもちろん、全国に及ぶ関連施設において、出身大学、男女の別なく若手外科医の手術手技研鑽、専門医取得を全力で指導しています。外科専門医はもちろん、サブスペシャリティ専門医、高度技能医、内視鏡外科技術認定医などの取得が可能です。

また、若いうちから「疾病・病態の分子機序解明」に主眼を置いた研究に取り組むことにより、各疾患に対する深い洞察力を磨き、自らの研究を世界へ発信し、世界で活躍できる人材の育成を目指しています。ほぼすべての医局員が医学博士号を取得し、さらに研究や臨床のために、欧米または、国内一流施設へ留学することを推奨し、つねに海外へ5-10名の留学者を派遣しています。これらの取り組みが、多くの大学教授(過去15年間に26人)、日本および世界をリードする一流の指導者の輩出へと結実しています。

我々の医局に興味を持たれた方は、いつでも下記連絡先までご連絡下さい。病院見学・医局見学は随時行っています。

九州大学 消化器・総合外科(第二外科) 医局長室:2gikyoku@surg2.med.kyushu-u.ac.jp