形成外科 外科系

基本概要

外来窓口 外来3F
初診日 月・水・金(予約制)
再診日 月・水・金(予約制)
ご連絡先 092-642-5510
備考 紹介状をお持ちでない場合は、受診前に電話にてお問い合わせください。
当科では保険外診療は行っておりませんので、形成外科疾患全てには対応できません。ご了承ください。
お問い合わせは(14:00-16:00)TEL 092-642-5510にお電話ください。たいへん混み合い、電話がかかりにくい場合があります。
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診療科紹介

主な対象疾患とその治療

当科の特徴は、他科(耳鼻咽喉・頭頸部外科、整形外科、外科)との合同手術で、頭頸部がんや四肢・体幹の悪性腫瘍切除後の再建など、再建手術が多い点があります(年間100例以上)。形成外科単独では、顔面損傷、リンパ浮腫、瘢痕、小耳症、眼瞼下垂の治療をおもに行っています。

【 形成外科リンパ浮腫専門外来 】
リンパ浮腫は、短期間での治癒が難しい疾患と言われています。診断後は生活上の問題点や基礎疾患の有無から、各病期に適した治療として手術だけではなく専門的なケアやセルフケア指導を行っています。また、専門知識を持った看護師やリハビリ師とも連携して複合的な治療を目指しています。

 

顔面損傷

交通事故、転倒などで顔面の挫傷、骨折を生じた方の治療を行っています。特に骨折に対しては、ナビゲーションシステムを用い、正確な再建を行っています。入院日数は、外傷の程度により異なり、3日での退院が可能になる疾患から、重症であれば1ヶ月以上となります。
 

リンパ浮腫

婦人科手術などでリンパ節郭清を受けられた患者さんは、術後に足のむくみが出現する場合があります。リンパ管と静脈を顕微鏡下に吻合する手術(リンパ管細静脈吻合)を行い、術後も保存療法を継続的に行うことで、浮腫の改善だけでなく、浮腫に伴う自覚症状(皮膚の硬さ、だるさなど)、炎症の軽減などの効果を認めています。術前に一週間入院して状態を改善して手術を行い、術後一週間で退院となります。
 

瘢痕拘縮

皮膚に残る傷跡(きずあと)を一般に「瘢痕」と呼びます。瘢痕の原因は、やけど、交通事故、転倒などさまざまですが、手術によっても瘢痕が残ります。瘢痕を外科的に切り取り、再度丁寧に縫合することで改善が期待できます。特に重症の瘢痕であるケロイドに対しては電子線照射を追加し、再発を予防しています。入院日数は3日程度になります。
 

小耳症

小耳症は耳の先天異常のうち変形が一番強いもので、耳の形が完全にできあがらなかったため、耳が小さいものを呼びます。当科では肋軟骨を耳の軟骨の形態に加工し、耳の後ろの皮下に移植、その後何度か形成手術を行うことで形態を正常の耳に近づける治療を行っています。学童期に治療を行うことが多いため夏休み、冬休みなどを利用して手術を行っています。
 

眼瞼下垂

眼瞼下垂とは、目を開いたときに上まぶたが正常の位置より下がっている状態をいいます。このことにより、視野が狭く感じられたり、外見が悪くなったりといった不都合が起こります。当科ではほとんどの眼瞼下垂手術は局所麻酔で行い、術中に眼瞼の形態、視野を患者さん本人に確認していただくことで、より満足度の高い手術を行えるよう努力しています。

主な手術・治療

リンパ管吻合術

停滞したリンパ液をリンパ管ではなく、静脈に流すことで浮腫が改善します。皮膚を15mm程度切開し、リンパ管と小さな静脈(1mm以下)を、顕微鏡下に吻合します。計4箇所ほど吻合します。
 

瘢痕拘縮形成手術(顔面)

当科の特徴として、耳鼻咽喉・頭頸部外科との合同手術で、頭頸部がんの再建手術を多く行っており、がんの治療が落ち着いた時期に修正手術を行うことで、より整容面の改善ができます。
 

眼窩骨折観血的手術(眼窩ブローアウト骨折手術を含む)

眼瞼結膜を切開し骨折部を確認します。眼球周囲の脂肪が骨折部から落ち込むことで、眼球の陥凹(眼球の位置のづれ)が生じているので、脂肪を元の位置に戻し、人工骨で落ち込みを防止します。CT検査を術後に行い確認します。
 

皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm以上4cm未満)

皮膚、皮下に発生した良性腫瘍は整容面に配慮した摘出を行っています。術後病理検査に提出して良悪性の最終判断を行います。
 

瘢痕拘縮形成手術(その他)

瘢痕を切り取り、創に緊張がかからないように縫合し直します。創の方向を修正することで再発を予防することがあります。