患者申出療養相談窓口 病院について

2022年3月15日

「患者申出療養」相談窓口

「患者申出療養」とは、保険診療として認められていない医療を受けたいという患者さんの要望に応えるために、2016(平成28)年 4月に創設された制度です。
この制度を用いて国内未承認の医薬品などを保険外併用療養制度(いわゆる混合診療)として使用したい患者さんのご相談をお受けします。最適な治療法などについて主治医の先生と話し合われたうえで、疑問や不安のある方はご相談ください。

対象となる医薬品等について

将来的に保険適用を目指す医薬品など(医薬品・医療機器・再生医療等製品など医療技術)であって、科学的根拠があるものが対象(例えば、海外で承認されて使用されているものの、国内で未承認のために使用できないもの)となり、臨床試験の形を取ります。したがって、現時点で科学的根拠が不十分な医薬品などや、データに基づいた試験計画の作成が困難な場合は、対象となりません。また、患者さんが標準的な治療をまだ受けていない場合もこの制度の対象とはなりません。
患者さんから申し出があった医薬品などについて、現時点の病状に効く可能性が高いか、また大きな副作用の心配がないかなどについて、科学的根拠に基づいて九州大学病院内で検討を行います。

費用について

まず、この制度に該当するかどうかの可能性を判断するため、セカンドオピニオン外来を受診していただきます(料金:33,000 円 自費)。
この制度を用いることになった場合は、未承認医薬品など以外は健康保険を使うことができますので、保険適応部分については自己負担が 3割などに軽減されます。しかしながら未承認医薬品などの費用や、有効性と安全性を検討するための調査費などは全額自己負担となります。未承認医薬品などが高価である場合は健康保険部分の軽減効果は限られ、全額自費診療(自由診療)とほとんど差が無い場合もあります (下記参考となるインターネット上の情報− 5)− 6)参照)。

いつ開始できるか

セカンドオピニオン外来で状況についてお話をうかがった後にこの制度の対象となる場合は、関係部署で詳細について検討を行っていきます。本当にその治療があなたの病気・病状にとって良い治療か検討するための準備や、その治療法をどのように使うかを定める臨床試験計画書の策定、国に提出する意見書の作成などに、約半年から 1年間は必要となります。
これらが整った後に、本病院を通じて患者申出療養を国に申請します。国で審査にかかる期間は「原則 6週間」となっています。ただし、同じ治療法がすでに国内の他の臨床研究中核病院において患者申出療養として実施されていれば、もう少し早く開始できることもあります。

相談窓口のご案内

外来診療棟 1階 ARO 次世代医療センター 患者さま相談窓口

※窓口の場所が分かりづらい場合は、正面入り口入ってすぐの総合案内でおたずねください。

お問い合わせ先

電話番号 092-642-5858
受付時間 月曜日から金曜日 10:00-16:00 (土・日・祝・年末年始を除く)

参考となるインターネット上の情報

  1. 患者申出療養制度の概要について(厚生労働省HP 掲載)
    http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000114800.html
     
  2. 患者申出療養のパンフレット(厚生労働省作成、厚生労働省HP 掲載)https://www.mhlw.go.jp/moushideryouyou/pdf/moushideryouyou.pdf
     
  3. 特定機能病院における患者申出療養に係る相談窓口設置状況一覧(厚生労働省HP 掲載)
    http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000125924.html
     
  4. 患者申出療養の制度設計について(案)(中医協 総-4 H27.9.30 資料、厚生労働省HP掲載)
    http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000098762.pdf
     
  5. 国内で薬事法上未承認・適用外である医薬品について(国立がん研究センターHP 掲載)
    抗がん剤について費用の概算あり
    http://www.ncc.go.jp/jp/about/senshiniryo/senshiniryo_01.html
     
  6. 患者申出療養制度に関する意見書(日本難病・疾病団体協議会)
    類縁の先進医療制度での自己負担割合の報告あり
    http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000096904.pdf
     
  7. 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(厚生労働省HP 掲載)
    未承認医薬品についての要望一覧あり
    http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-iyaku.html?tid=128701
     
  8. 医療ニーズの高い医療機器等の早期導入に関する検討会(厚生労働省HP 掲載)
    未承認医療機器についての要望一覧あり
    http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-iyaku.html?tid=128705

    以下、関連する制度について
  9. 先進医療を実施している医療機関一覧(厚生労働省HP 掲載)
    http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/sensiniryo/kikan02.html
     
  10. 日本版CU 制度、人道的見地から実施される治験、について(医薬品医療機器総合機構HP 掲載)
    https://www.pmda.go.jp/review-services/trials/0016.html