検査部 病院部門紹介

検査部の歴史は1957年に始まり、九州大学病院の中でも最も早期に設立された中央診療施設の一つです。その後、設備と検査項目が順次拡充され、検体検査室(化学、血液、凝固、免疫、外注部門)、細菌検査室、輸血検査室、外来検査室、遺伝子・高分子検査室、生理機能検査室の6つの検査室で九州大学病院の大半の検査を行っています。

[運営方針]
臨床検査室に特化した国際規格ISO15189認定を2006年に取得し、その理念のもと検査業務を行っています。さらに次の方針を掲げ、日本の臨床検査のリーダーたるべく努力しています
■精密、迅速な検査を通して正確な診療に貢献する
■ 検査データの標準化を推進し、その有用性を通して社会に貢献する
■検査法の研究・開発を通して検査医学の向上発展に貢献する
■次代の臨床検査のリーダー育成のため教育に力を注ぐ

[業務内容]
■ 血液中の酵素、血糖値などを定量する化学検査、赤血球・白血球・血小板などの血球算定や白血球分類をする血液検査、止血機構を調べる凝固検査、ウイルス感染症、ホルモン、自己抗体などを検査する免疫検査、尿定性や便潜血を検査する一般検査(以上検体検査)
■血液型判定や輸血用製剤の管理を行う輸血検査
■細菌などの培養・同定・薬剤感受性検査を行う細菌検査
■血栓性素因やミトコンドリア病を検査する遺伝子検査
■ 脳波・心電図・肺機能検査を行う生理機能検査はハートセンター、睡眠時無呼吸センター、ブレインセンターと連携しています。
■ 治験、外部委託検査のための検体前処理・保管とデータ管理

[設備]
細菌感染症検査システム、遺伝子検査システム、輸血検査システム、生理検査システム、ウイルス肝炎遺伝子検査システムなど、また、検体検査自動化システム、全自動血球計測システム、血液凝固測定システム、時間外検査システム。九州大学ARO 次世代医療センター支援の元、複数種の最先端質量分析計(MS)を配備した統合分析システム

[特色]
検査部では入院、外来を問わず24時間365日、検査データを提供しています。また、遺伝子検査を含む血栓性素因検査、ミトコンドリア遺伝子検査、質量分析装置を駆使した次世代の検査技術の開発も行っています。また、グローバルな視点から検査値の標準化を推進し続けています。

[教育]
医学部医学科、保健学科の臨地実習や講義のほか、他校学生や社会人研修も受け入れ、将来の臨床検査分野における指導者の育成、検査医学の発展に努めています。

[学会施設認定]
日本輸血細胞治療学会認定輸血検査技師研修施設
日本臨床検査医学会学会認定研修施設