グローバル感染症センター 病院部門紹介

グローバル感染症センターは、院内における感染対策の充実を行っています。さらには、地域の医療機関をはじめ、アジア地区におけるネットワークの形成を通じ、お互いの感染対策の充実を図ります。
[運営体制]
グローバル感染症センターは、センター長、専任の医師2名、看護師4名、薬剤師1名、事務職員2名で構成されています。委員会は、医科部門の医師10名、歯科部門の医師2名、看護師8名、薬剤師2名、臨床検査技師3名、栄養管理士1名、事務職員2名の参加のもと開催しています。

[運営方針]
感染症対策は、個々の医療機関における対策のみでは困難となり、グローバルな視点にたった対策が求められています。院内における感染対策の充実はもちろんのこと、近隣の医療機関をはじめとした、地域・アジアに向けた感染対策の拡充を図っています。

[業務内容]
■院内向け業務
 抗菌薬の適正使用に関する指導、定期的な院内ラウンド、感染対策マニュアルの作成、感染制御に係る職員の 
 教育・研修、院内感染発生時に必要な指導、感染制御に係る連絡調整、その他、院内感染予防の推進など
■院外向け業務
 行政、地域医療機関およびアジア医療機関とのネットワークの整備・拡充、人材育成プログラムの開発、渡航
 前のワクチン接種、グローバル化する感染症に対する研究など

[特色]
院内感染において脅威となっている多剤耐性の腸内細菌科細菌やアシネトバクター、パンデミックな感染を引き起こす新型インフルエンザや新型コロナウイルスなどのように、さまざまな病原微生物に対する感染対策は、一つの医療機関の対策のみでは不可能となりつつあります。そして、多剤耐性菌や鳥インフルエンザなどは、とくにアジア地区に多い現状があります。このような社会的背景のもと、グローバル感染症センターが開設されました。院内業務のみならず、院外に対してもネットワークを通じて、教育・啓発活動を行い、情報発信を行っていくためです。
これまで、福岡地区には、地域の医療機関を中心とした感染対策に関する組織として、「福岡ICT交流会」が存在していましたが、これを基盤として2012年度より福岡地区感染対策ネットワークを構築し、地域医療機関との連携を深めています。また、福岡は、アジアに対する空、海の玄関口であるため、各種輸入感染症に対する対策の充実が求められています。当センターはアジアにおける薬剤耐性菌ネットワークに参加し、情報共有を行っています。新型コロナウイルス感染症においてもネットワークを通じて情報共有を行い、迅速かつ適切な感染対策を行っています。

[学会施設認定]
日本感染症学会 研修施設認定、日本環境感染学会 認定教育施設