がんセンター 病院部門紹介

九州大学病院は、2008年2月8日に厚生労働省から福岡県の都道府県がん診療連携拠点病院に指定されました。九州大学病院がんセンターは院内のがん医療の充実を図り、また地域のがん診療連携拠点病院と共に、福岡県のがん医療を推進するために活動しています。

[運営方針]
都道府県がん診療連携拠点病院として、本院はもとより県内のがん医療推進に努めます。また「がん患者を含めた国民が、がんを知り、がんの克服を目指す」ことを目標に掲げた「第3期がん対策推進基本計画」では、がんゲノム医療や希少がん・難治がん対策が中心的課題として取り上げられており、がんセンターでもこれらに沿った活動により患者さん本位のがん医療の実現を目指します。

[業務内容]
九州大学病院がんセンターには6つの下部組織があります。
「外来化学療法室」外来における抗がん剤治療を担当するとともに、本院の抗がん剤治療の内容を精査し標準
   化するために化学療法レジメン管理を行っています。外来での抗がん剤治療を安全に実施すべく活動していま
   す。
「緩和ケアセンター」医師、看護師、薬剤師、公認心理師が参加し、入院治療中のがん患者さんの身体的・精
   神的苦痛を和らげるために活動しています。当センターには専任の看護師がジェネラルマネージャーとして
   在籍し、拠点病院や在宅医療機関との緩和医療連携体制の強化を進めています。
「がん相談支援センター」看護師とソーシャルワーカーが在籍し、院内・院外のがん患者さんやご家族のさま
   ざまな相談に対応しています。また、地域医療機関と密接に連携し、がん患者さんが地域においても適切な
   療養環境が得られるように支援しています。
「院内がん登録室」本院では年間約4,000例の新規がん患者さんの治療情報を収集・登録しています。これは
   西日本の医療施設の中では最大の登録数であり、がん治療の実績や予後情報をホームページなどで広く公開
   しています。
「がんゲノム医療統括部門」本院は2018年2月に九州で唯一のがんゲノム医療中核拠点病院に指定されまし
   た。がんゲノム医療は、がん細胞の多数の遺伝子を同時に解析して患者さん固有の治療を行おうとする新しい
   医療であり、これには多く分野の専門家の協力が必要です。本院では当部門がこれを担当し実施しています。
「希少がんセンター」希少がんは罹患率が人口10万人当たり6例未満とされ、頻度の高いがんに比べて診断や
   治療が困難です。診療上不利な状況にある希少がん患者さんの診療やセカンドオピニオン、その他の診療支援
 を迅速かつ適切に実施することを目的として、当センターを新設しました。また、希少がんセンターに「希
   少がんホットライン」を開設し、希少がんに関する様々な問合せに対応しています。

[院内活動の特色]
がんセンターが運営を担当している組織として18の臓器別専門部会があり、それぞれの部会に内科医、外科医、病理医などの専門医や薬剤師、看護師が参加し、診療科の枠を超えてがんの治療方針を討議しています。また、「九州大学病院がんセミナー」を定期的に開催し、院内と地域の医療者を対象に最新のがん治療に関する情報提供を行っています。